犬の目、鼻、耳、口の周り異常【まめのペットセラピー】

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 症状から見る犬の病気

(4)目、鼻、耳、口の周りがおかしい

よだれや口臭 目の下の頬が腫れる
血のウミが出る
歯茎や白目に
黄疸が出る
目ヤニ
涙目
目が白濁する 耳をかゆがる
頭を振る
耳が腫れる

 

よだれや口臭

 

考えられる原因:口内炎、歯周病、舌潰瘍、口腔内腫瘍

犬が大量のよだれをたらしている時や、口がにおう時は、口の中を観察しましょう。

歯に歯石が付着している場合
よだれや口臭は歯周病によるものと考えられます。
歯周病とは、歯石によって歯茎が炎症を起こす歯肉炎と、歯肉炎が悪化して歯を支える歯槽骨が炎症を起こす歯周炎を指します。
初期段階の歯肉炎は、歯石除去を行うことで進行を防げますが、
歯のぐらつきなどの歯周炎の症状が見られる場合は、長期に渡って抗生物質の投与を続けることになります。
ほおの皮膚が破れるほどに炎症が広がっている場合は手術が必要になることもあります。

歯石がほとんど付いていないのに悪臭がする場合
口内炎や舌に腫瘍が出来ている疑いがあります。
炎症を起こしている程度なら投薬で治りますが、腫瘍が出来てしまっている場合は、手術を受ける必要があります。
口の中の腫瘍は見つかりにくく、気付いた時には肺など他の場所に転移していることが少なくありません。
舌に異常があると、舌を出しっ放しにすることが多いので、よく観察しましょう。

いずれの場合も、口の中に問題があると食べる行為が苦痛になり、食欲が減退して体力が落ちます
手遅れにならないように、こまめに口の中をチェックしてください。
そして歯の手入れを習慣付けましょう。定期的に病院で歯石除去をしてもらうのも良いでしょう。

 

目の下の頬が腫れる、血のウミが出る

 

考えられる原因:歯周病、流涙症、副鼻腔炎

歯周病による化膿や炎症が悪化すると、溜まったウミが目の下の皮膚を突き破って出てくることがあります。
歯茎の腫れや後退に気付いたら、頬を触ってみましょう。
腫れていてウミが溜まっているのが感じられたら危険です。
すぐに化膿や炎症を抑えるための治療を受けてください。
症状が進行して皮膚が破れてしまうと手術が必要になることがあります。

歯石が溜まっていなくても、事故などで折れてしまった歯の歯髄(*)から細菌感染して化膿している場合があります。

さらに犬では珍しいケースですが、虫歯が原因であることも考えられます。
また、鼻炎や副鼻腔炎が悪化した時も、ウミが出ることがあります。

これまで挙げた原因とは別に、涙目のせいで目の下の皮膚が細菌感染による炎症を起こしている犬もいます。
こまめに涙を拭いて清潔に保ちましょう。

(*)歯の根の先端から歯の中心まで通じている空洞を満たす組織。神経や血管が集まっている

 

歯茎や白目に黄疸が出る

 

考えられる原因:溶血性貧血、中毒、肝臓疾患、フィラリア症

歯茎や白目が黄色っぽくなっている場合
血液や肝臓の病気を疑いましょう。
黄疸はあくまで原因となっている病気の症状のひとつであり、その病気が治れば黄疸も消えます。

食欲がなくて頻繁に下痢や便秘になる場合
溶血性貧血の可能性があります。
溶血性貧血とは、赤血球が破壊されて起こる貧血で、

・自己の抗体が赤血球を破壊する免疫在介性のもの
・マダニが赤血球に寄生して起こる感染性のもの
・タマネギ中毒などで起こるもの

に分けられます。

肝臓疾患の場合
症状が表に出る頃には病気が進行してしまっていることがあります。
早期発見のためにも、健康診断の際には肝臓のチェックも行いましょう。

 

目ヤニ、涙目

 

考えられる原因:結膜炎、角膜炎、まぶたやまつ毛の異常

眼球やその周辺が炎症を起こしていると、涙や目ヤニが出ます。

目に入った異物による刺激や細菌感染によって起こるまぶたの裏側の膜(結膜)の炎症を結膜炎といいます。
下まぶたを軽く引き上げると内側が真っ赤になっているはずです。

一方、眼球の表面の膜(角膜)の炎症は角膜炎と呼ばれます。
両方とも症状が軽いうちは目薬や内服薬で直すことができますが、犬がかゆがってこすると悪化するので気をつけましょう。こするのをやめさせられない時は、エリザベスカラー(目の周りに巻く半円錐形の保護具)を装着します。

結膜炎や角膜炎は、まぶたとまつ毛の向きに異常がある犬によく起こります。
まぶたとまつ毛が内を向いている眼瞼内反症(逆さまつ毛)の犬は、常に眼球を自分のまつ毛で刺激されています。
反対にまぶたとまつ毛が外を向いている眼瞼外反症の犬は、結膜が露出しているので外気の刺激を受けやすいです。
いずれのケースもあまりに頻繁に炎症を起こすようなら手術でまぶたを矯正します。

目のトラブルが起こる頻度は犬種によっても違います。
ヨークシャーテリアやマルチーズ
など顔の毛が長い犬種は、毛が目に入らないように気をつけてください。
また、シーズーやパグなど眼球が飛び出している犬種も角膜を傷つけやすいので、注意しましょう。

 

目が白濁する

 

考えられる原因:白内障、角膜潰瘍

目の白濁は、眼球の表面が白く濁っている場合と
奥にある水晶体が白く濁っている場合の2種類の症状に分けられます。

角膜の炎症が悪化して、一部が白く濁っている場合
角膜潰瘍といいます。
光を当てて観察すると、眼球の一部が削り取られているように見えます。
これは、角膜炎を患っている犬が眼球をこすり続けているうちに角膜の傷がひどくなって起こることもあれば、尖ったもので角膜を傷つけて起こることもあります。

多くの場合は目薬、消炎剤、抗生剤などを投与することによって治りますが、
重症になると角膜保護の手術が必要になることがあります。
治療が終わるまではエリザベスカラーを装着しましょう。
また、他の犬や猫と同居している場合は、じゃれあっているうちに目を傷つけないように注意してください。

水晶体が徐々に白く濁っていく場合
白内障です。
少しずつ視力が低下していき、緑内障を併発することもあります。
5~6歳以上の老化が始まった犬に起こることの多い病気ですが、
先天性の異常や、ケガ、糖尿病、中毒によって起こる場合もあります。

治療法としては、進行を抑える点眼薬や視力回復の手術などがあります。

 

耳をかゆがる、頭を振る

 

考えられる原因:外耳炎、外耳道炎、中耳炎、内耳炎、耳血腫

犬が耳の辺りをしきりにかく時や、頭を傾けたり、振ったりする時
耳の中に問題があると考えられます。
すぐに耳を観察し、耳垢が溜まっていないか、熱を持っていないかなどを調べてください。

垂れ耳の犬や毛の長い犬は耳の中に汚れや湿気が溜まりやすいので要注意です。

耳の入り口から奥まで続く外耳道は、耳垢に繁殖した菌や耳ヒゼンダニの寄生を原因とする炎症が起こりやすい場所です。すぐに治療しないと炎症は広がっていき、中耳炎や内耳炎を起こします。

普段から耳掃除をして清潔に保つことが大切ですが、
耳の粘膜を傷つけるような掃除の仕方は危険です。
炎症を起こしていたらまず病院で治療を受けましょう。

 

耳が腫れる

 

考えられる原因:耳血腫

耳介(*)に血液が溜まって耳が膨らんでいる状態を耳血腫といいます。
耳血腫は、外耳炎などを発症している犬が頭を振ったり、かいたりすることが原因で起こり、激しい痛みをともないます。

耳を触ると袋状に腫れているのがわかるはずです。

耳血腫ができたら、まず原因である外耳炎などの治療を行います。
その後の治療は、獣医さんに従ってください。血を抜く場合や手術をする場合もあります。
放っておくと腫れはどんどん大きくなります。

また、慢性化すると耳が変形することがあります。

飼い主が少しでも早く腫れに気付くためにも、普段から耳を触る習慣をつけておいてください。

(*)皮膚と軟骨でできている耳の外側

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